とてもよく聞かれる質問があります。
「英語は何歳からはじめるのが良いの?」
結論から申しますと、何歳からでも良いです。
投げやりで言っているのではありません。本当です。
赤ちゃんは成長の過程で、聞き分けする必要のない音を聞き取らなくなります。その結果、年齢が上になってから始めた人は、日本語には無い英語の音を聞き分けづらくなる、ということが起こります。(下の方にある有名なTEDトークのビデオも参考にしてください。)
そういう意味では、英語を始めるのは早ければ早いほど「良く学べる」と言えます。
では、10代とか、もっと歳を重ねた大人は、英語を習得できないのか、というと、そんなことは絶対にありません。いくつからでも、やろうと思えば身に付けられます。
赤ちゃんや幼い子供より、知的な成長が進んでいる分、知識や思考力を総動員して学ぶので、歳が上になってからのほうが「速く学べる」と言われています。
だから、早く始めても、ある程度成長してから始めても、どちらでも良い、と冒頭で述べました。
習い事に費やす時間も費用も有限です。ご家庭ごとに考えかたも、事情も異なります。
なによりも、お子さま(または英語を身に付けようとする)ご本人の興味とかやる気が大切です。
気がすすまないものは、早く始めても「良く」学べないし、歳が上がってから始めても「速く」学べませんよね。
だから、本人がやりたい!と思えて、いろいろな事情が許すときが、英語の学び始め時、と言えるのではないでしょうか。
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ある年齢を超えると、ネイティブのような発音を身に付けるのが極めて困難になるとか、「臨界期説」といわれるものも良く論じられています。この「ネイティブのような発音」というのも、どのくらい必要なのか、目指すべきなのか、という議論もあります。
さらに「ネイティブのような発音」とは、「北米のアクセントを身に付けたい」ということを意味するのでしょうか。それとも、英国か、豪州か、という点も不明瞭です。仮に北米とした場合、西海岸なのか、東海岸なのか、南部なのか、相当のバリエーションがあります。
発音についての考え方は、長くなるので、また別の機会に。
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『赤ちゃんは語学の天才』(パトリシア・クール)
約10分のビデオですが、日本語でも英語でも字幕をつけられるので、よかったら視聴してみてください。